シュタイナー教育

シュタイナー学校は1919年、ドイツ、シュツットガルトにて「自由ヴァルドルフ学校」として発足しました。エミル・モルト氏が自身の「ヴァルドルフ・アストリアたばこ工場」の労働者たちの子供達に教育をしたいと願ったことから始まります。

独自の精神科学に基くシュタイナー教育は、急速に発展を遂げ、現在では世界各国に1000校近くが開校、運営され、世界最大のオルタナティブ教育運動となりました。

日本でも7校のシュタイナー学校が本格的に運営されています。

そのシュタイナー教育とは、どんな教育なのでしょう。

8年間担任制

1年生〜8年生までの8年間、同じクラス担任が担当します。クラス担任は、基本的に全てのエポック授業を毎朝教えます。エポック授業の後にある教科授業は、専科の先生も教えます。

テストなし

基本的にテストはありません。修得度確認のため小テストのようなものをすることはありますが、この結果は、その後の指導につなげる為のものであって、評価を下すためのものではありません。

評価

学年の終わりに通知表が渡されます。その通知表は、数字による段階評価は一切なく、一人一人の生徒を思いながら担任の先生が書いた詩や、各先生による心のこもった言葉でのメッセージから構成されています。

エポック授業(メインレッスン)

毎朝、約2時間のエポック授業と呼ばれる授業があります。これはブロック制を取っており、例えば算数の授業を毎日2時間×4週間のブロックで学習し、その後国語の授業を毎日2時間×4週間のブロックで学習する・・・というように、集中して1つの教科を学びます。

エポック授業では、その教科だけについて2時間学ぶという訳ではなく、音楽や体を動かすエクササイズでウォームアップをすることから始まり、新しい概念の学び、それについての練習、芸術活動、ストーリーを聞くことなど、多彩な内容を取り入れています。そうすることによって、子供達が頭で理解するのではなく、手を使い、心で感じとりながら学ぶという、深い体験を通した学びができるのです。

エポックノート

シュタイナー学校では教科書を使いません。エポック授業の中で学んだことをもとに、ノート(無地のスケッチブックのようなもの)に生徒自身が自分の教科書を作り上げて行きます。文章だけでなく、色鉛筆やクレヨンなどで描かれた数多くの絵が含まれたエポックノートを仕上げます。

備考

「元祖シュタイナー学校」シュツットガルトのシュタイナー学校のホームページ。創立当時の建物が今でも残っています。

管理人がドイツのシュタイナー学校を訪れたときの日記がこちらにあります。どうぞ、ご覧ください。